Vol.0021 古びた未来をどう壊す? 世界を書き換える「ストーリー」のつくり方とつかい方(著者:宮本 道人)

仕事術・整理術

ビジネス・経済>>ビジネス・経営>>仕事術・整理術

発売年月日:2023/01/25

つけ麺たろう
つけ麺たろう

社会人になってから、たくさんのビジネス書を読んできました。
読んだ本の数は、なんと1500冊以上!

あなたが抱える悩みや課題を、おなじように経験した先人たちがたくさんいます。
そして、あなたが抱えるような悩みや課題は、すでに解決されていることがほとんど…。

ビジネス書には「仕事の攻略法」がたくさん載っていると言えるでしょう。

S-BOOKSでは、私がいままで読んできた本の中から、厳選して紹介しています。

目次をすべて公開しているので、それを読むだけでも参考になると思いますよ。
ぜひインプットしてみてください。

つけ麺たろう
つけ麺たろう

本の中身を詳しく知りたくなった方は、ぜひ書店でお買い求めください!

本書の目次

はじめに

第1章 未来は「ストーリー」によって作られる

  • INTRODUCTION 小さなおはなしに潜む、大きな力
  • PART1 古びた未来を壊すためには「マジメに未来を考えない」ことが重要
    • 閉塞感を生む「未来圧」
    • マジメに未来を予想しても、「古びた未来」しか手に入らない
    • たったひとつの夢より、たくさんの可能性
  • PART2 フィクションは人類の運命を変えた
    • フィクションを使いこなす生物種、ホモ・サピエンス
    • リスク共有とビジネスはフィクションとともに
    • 業界最古の物語を「実用書」として使った王さま
    • フィクションで発表されてきた哲学の系譜
    • “飢えたどもを前にしたとき、文学は意味を持つか?”
    • ボトムアップで社会を変えようとしたプロレタリア文学
    • フィクションの政治利用、プロパガンダとどう向き合うか
    • 大昔から続く、フィクションをめぐる覇権争い
    • 可能性を発明し、世界を書き換えるフィクションの力
  • PART3 古びた未来を壊すには、SFを使いこなす力が必要だ
    • SFは「別様の可能性」を描くエンタメジャンル
    • 人類は「SFになる」ことで進化してきた
    • 「SF格差」が拡大していく
    • SF格差を加速させる「SF投資」
    • 「メタバースというフィクション」を生きる時代

第2章 対話はSFになり、SFは古びた未来を壊す

  • INTRODUCTION おみくじは当たらないから盛り上がる
  • PART1 SFとは、コミュニケーションの文学である
    • SFはアマチュア作家の科学コミュニケーションから生まれた
      • 起源その1 ホラ話をネタに、批判的に現実を見る ― 『本当の話』ルキアノス
      • 起源その2 豪華メンバーの怪談ワークショップ!? ― 『フランケンシュタイン』メアリー・シュリー
      • 起源その3 科学コミュニケーションを活性化せよ! ― 『ラルフ124C41+』ヒューゴー・ガーンズバック
    • 外の世界への冒険から始まり、内面の探索へと進化していく「SF」
    • 実践を愛した、SF作家としての宮沢賢治
    • 現実とSFの橋渡しに精力を傾けた小松左京
  • PART2 アメリカで誕生した「SFプロトタイピング」
    • 未来を描きたいという欲望 ― SFプロトタイピング前史
    • 「SFプロトタイピング」という概念の誕生
    • ビジネスに広がっていったSF活用
  • PART3 日本でのSFプロトタイピングの広がり
    • 日本で高まりつつあった「SF活用」の機運
    • 「文学の有用性」を探る試みから、SFプロトタイピングへ
    • SFの読み方や使い方を、決めつけず、対話しよう

第3章 古びた未来を書き換える「SF思考」

  • INTRODUCTION 思考も行動も、共同作業でぐるぐる回る
  • PART1 SFの力をどう使う?
    • 目的別の2つのアプローチ
      • その1 とにかく「ブッ飛んだ未来像」を考えたい人におすすめ!〈SFプロトタイピング〉
      • その2 未来像をもとにして、「今やるべきこと」を考えたい人におすすめ!〈SFバックキャスティング〉
    • 自由に発想し、自由に行動するための〈SF思考〉
    • SF作家、SF編集者、SF読者の思考
  • PART2 ワークショップをプランニングしよう
    • ワークショップを始める前に
    • WHY ― 何のために未来を考える?
    • WHO ― 誰と一緒に未来を考える?
    • WHAT ― どんなテーマで未来を考える?
    • WHREE ― どこで未来を考える?
    • WHEN ― どれぐらい時間をかける?
    • HOW ― どんな形式のワークを行う?
  • PART3 古びた未来の呪縛を解こう!
    • 「ありたい未来」より「おかしな未来」を志向する
    • 「未来予測本」のビッグワードを回避しよう
    • ゴールをいったん忘れて「今」に集中しよう
    • ワークショップの「心理的安全性」を確保しよう
    • 過去の成功パターンや権威は忘れよう
    • クリエイティビティのソムリエになろう

第4部 未来ストーリーを「つくる」――世界観とプロットをざっくり考える

  • INTRODUCTION ハイテクより素敵なローテクもある
  • PART1 誰でもできるSFプロトタイピングの基本パターン
    • 未来ストーリーを生み出すための基本形!SFプロトタイピングワークショップ〈汎用系〉
  • PART2 SFプロトタイピングワークショップのアレンジ例
    • 「子どもという未来」から学ぶ!〈子どものためのSFコンテスト〉
    • リーダーに必要な3つの力を育てる!〈高校生のためのリーダー力育成ワーク〉
    • 現在にフォーカスしてリスクをあぶり出す〈特殊設定ミステリプロトタイピング〉
  • PART3 まだまだある!SFプロトタイピング
    • 未来年表をみんなで作ろう〈偶然の未来&選択の未来〉
    • 斬新なビジネスアイデアを出したい!〈侵略してほしい生命体発想法〉
    • キャラクターになりきる!〈ロールプレイ式SF発想法〉

第5章 未来ストーリーを「あらわす」――世界観とプロットを「SF作品」に仕上げる

  • INTRODUCTION フィクションを書くのはプロの特権じゃない
  • PART1 誰でも書き始められる6つの方法
    • とにかく「書く」ハードルを下げる考え方
    • その1 「いつも書いていること」にフィクションを混ぜよう
    • その2 自分の得意分野やスキルを活かそう
    • その3 真似をしてみよう
    • その4 まちを歩きながらフィクションを考えよう
    • その5 ツールを使ってみよう
    • その6 巷の「書き方指南」を、ちょっとだけ参照しよう
  • PART2 未来ストーリーづくりでモチベーションを上げる
    • ホームセンターの未来 ― カインズ
    • 【作例①】超ホームセンター文明のひみつ
    • 社員研修として取り組んだSFプロトタイピング
  • PART3 新しい研究につながるアイデアを探る
    • 食の未来 ― クラレ
    • 【作例②】波を食う
    • 多種多様な研究を、社会像の中に位置づける

第6章 未来ストーリーを「つかう」――フィクションを要素分解し、現実とのリンクを探す

  • INTRODUCTION 素材が良くても、料理が下手ならまずくなる
  • PART1 バックキャスティングのコツ
    • バックキャスティングをはばむ2つの壁
    • 「フォアキャスティングの呪い」という落とし穴
    • ボールは遠くに飛ばした方が、バックキャスティング効果が高い
  • PART2 未来ストーリーを「つかう」SFバックキャスティングワークショップ
    • SF的な未来像を「今ここ」に引き寄せる!SFバックキャスティングワークショップ〈汎用形〉
  • PART3 SFバックキャスティングワークショップのアレンジ例
    • フィクションのガジェットからヒントを得る〈架空ガジェット分類〉
    • 魔法にロジックを与える〈ファンタジーバックキャスティング〉
  • PART4 まだまだある!SFバックキャスティング
    • 架空のビジネスを数字に落とし込む〈SF損益計算書〉
    • SF映画の大道具・小道具を勝手に作る!〈SF映画を手がかりにしたデザイン教育プログラム〉
    • 書かれていない背景を勝手に考える〈穴埋め式SF発想法〉

第7章 未来ストーリーに「なる」――フィクションから生まれたアイデアを現実化する

  • INTRODUCTION あなたのすぐそばにフィクションが広がっている
  • PART1 あなたの中の「SF」を解き放とう!
    • 「憧れの人はSFの登場人物」が可能性の扉を開く
    • フィクションを現実にバラまこう
    • SFで未来に備えよう
  • PART2 あなたの力で世界をSFにしよう
    • SFのガジェットを実現する
    • SFの共通言語で世界を変える
  • PART3 みんなの力を借りてSFを現実化しよう
    • SFの魅力を発信する
    • SFが輝く場をつくる

おわりに

謝辞

本書のポイント

つけ麺たろう
つけ麺たろう

これが分かればバッチリ…!

ポイントは「誰かの意見としての未来ではなく、自分でもSF的に自由に考えてみよう」ということ

古びた未来=みんなが当たり前のように思っている未来。そんな未来をあえて考えない。そうすると新しい未来が見えてくる。未来は可能性に満ちている。どこかの専門家が言った未来は、本当に来るのか?来そうな未来だけを考えていていいのか?そんな問題提起をしてくれる作品です。

当たり前に来そうな未来だけを考えて、それに従っているだけでは、本当の可能性を潰してしまうこともある。可能性に満ちている。例えば、少子高齢化。これは良く言われていることで、生まれてくる子どもはこれから年々減っていくよね。日本の総人口は減っていくよね。これは古びた未来。(誰もがそうなるだろうと思っている)

でも、ひょっとしたことで、人口がめちゃくちゃ増えていく可能性だって0じゃない。だれかが言った未来は、必ずしもその通りになるとは限らない。いろんな選択肢を持って行った方が、人生楽しいよね。ということ。

改めてSFが見直されている。サイエンスフィクション。SFで描かれた世界が実際に来た!ということはあるよね。ただそれって、当時から考えると、そんな未来は空想だ!と言われていた世界。それって楽しくない?フィクションを通じて、人は夢を見ていた。良い未来も悪い未来もイメージしていた。

改めて、フィクションという存在、おとぎ話を自分で考えていくことの重要性が見直されている。それが、SFプロトタイピングだったりする。フィクションを通じて、今の世界から未来にジャンプする。そうすると、現実という鎖から解き放たれて、いろいろな可能性に満ち溢れた世界が見えてくる。

未来を予言する最良の方法は未来を発明することである

P59

フィクションを書くのはプロの特権ではない。これは、作品中で著者が再三言っていることです。誰でも考えられる。可能性は無限大である。そのための方法論はある。じゃあやってみようと。

素材が良くても、料理が下手ならまずくなる。予測が合っていても、解釈で間違うことはある。

著名な実業家、イーロンマスクやジェフベゾス等が、SF小説を愛読書にしていたことは、よく知られていることである。人は、壮大な未来を描ける存在である。ベンチャー企業は特に、壮大でみんなが実現したい未来を創造し、実行できるかどうかにかかっている。その勝負だと思ってもおもしろいかもしれない。

本作品は、SFが持つ力を広く知ってもらうための本である。そのため、本作品は入口であり、どんどんとSFについて理解を深め、自分自身で考えることを期待されている。

コメント

タイトルとURLをコピーしました