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発売年月日 2018/05/24
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社会人になってから、たくさんのビジネス書を読んできました。
読んだ本の数は、なんと1500冊以上!
あなたが抱える悩みや課題を、おなじように経験した先人たちがたくさんいます。
そして、あなたが抱えるような悩みや課題は、すでに解決されていることがほとんど…。
ビジネス書には「仕事の攻略法」がたくさん載っていると言えるでしょう。
S-BOOKSでは、私がいままで読んできた本の中から、厳選して紹介しています。
目次をすべて公開しているので、それを読むだけでも参考になると思いますよ。
ぜひインプットしてみてください。
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本の中身を詳しく知りたくなった方は、ぜひ書店でお買い求めください!
本書の目次
はじめに 一人でも会社に変化は起こせる!
第1部 組織に熱を込めろ!――「ヒト」の力を活かす組織づくりの本質
- 第1章 USJを劇的成長に導いた森岡メソッド
- 1 「持続可能なマーケティング力」を目指して
- 2 「60点を90点にする組織」とは何か?
- 3 会社を支えるのは、たった4つの機能
- 4 「ボトルネック」を解消する組織づくり
- 第2章 マーケティング革命とは「組織革命」である。
- 1 会社はなぜ成長できなくなるのか?
- 2 マーケティング・ドリブンな組織は生存確率が高い
- 3 「売れるものをつくる」組織づくりの本質とは?
- 第3章 理想の組織とは「人体」である。
- 1 明確な役割による人体の恐るべき「共依存関係」
- 2 多くの会社で神経伝達回路が破断されている!
- 3 コミュニケーション不全に陥る「3つの呪い」
- 第4章 人間の本質とは「自己保存」である。
- 1 人はなぜ緊張するのか?
- 2 行動パターンの原点は「個人 > 組織」
- 3 社員を「羊」に変えてしまう組織とは?
- 4 「自己保存」の本能を逆手に取るアメとムチ
- 5 パチンコの釘のように確率を操作せよ!
- 第5章 社員の行動を変える「3つの組織改革」
- 1 集団知を活かすための「意思決定システム」
- 2 個人の強みを引き出す「評価システム」
- 3 成功する「相対評価システム」の5つのステップ
- 4 社員のモチベーションを上げる「報酬システム」
- 5 人事制度改革は、USJ再生の「一丁目一番地」だった!
第2部 社内マーケティングのススメ――「下」から提案を通す魔法のスキル
- 第6章 自分起点で会社を変える個人技
- 1 社内マーケティングのフレームワーク
- 2 「顧客視点」でなければ提案は売れない!
- 3 変えられること、変えられないことの違いはどこに?
- 第7章 あなたは一体何を変えたいのか?(目的の設定)
- 1 その提案に「大義」はあるのか?
- 2 上司と目的を共有しないと報われない!
- 3 目的や戦略があいまいな組織でやるべきこと
- 第8章 成功のカギはターゲット理解が9割(WHO)
- 1 社内マーケティングのWHOは2つある!
- 2 勝ち筋を見つける「ターゲット・アナリシス」の技術
- 3 優先順位をつけてターゲットを絞り込む!
- 第9章 何が相手に響くのか?(WHAT)
- 1 「公の便益」に訴える
- 2 提案に”やりがい”を盛り込む
- 3 相手の感情を揺さぶる「真実の迫力」
- 第10章 伝え方の技術(HOW)
- 1 まずは「スタイル」を理解すべし
- 2 対話の真理は「押し引き」にあり
- 3 スタイルの幅が成功確率を上げる
第3部 成功者の発想に学べ!――起点となって世の中を変えた先駆者たち
- 鈴木 敏文氏――セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問
- 秋元 康氏――作詞家
- 佐藤 章氏――湖池屋社長
- 佐藤 可士和氏――SAMURAIクリエィティブディレクター
終章 マーケティングの力で日本を元気に!
本書のポイント
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これが分かればバッチリ…!
ポイントは「きちんとした組織=人の能力を引き上げる装置」ということ
組織革命という観点から、組織と人は相関関係にあります。組織が人(個人)に対してできることは、組織としてマーケティングとして正しい行動をとる確率を高めること。人が組織に対してできることは、変化の起点になること。つまり、新しい行動をとれるよう「提案を通す」ことが大事だと著者は述べています。
ちゃんとした組織とは、人の能力を引き上げる装置であると言い、人の能力×仕組み=組織力と述べています。
著者は実務家として、論理や確からしさだけでなく、組織づくりの肌触りを分かっていると感じます。
そして、組織というものは、4つの土台で出来上がっていると言っています。「マーケティング・システム」「生産マネジメント・システム」「ファイナンス・システム」それらの3つの柱を「組織マネジメント・システム」が支えており、それらの屋根にあたる部分に会社の業績があります。組織はすべてつながっており、業績が悪い時は、どこかしらの部分が悪いこともあれば、つなぎ目の部分が悪いこともあります。的確に診断し、処置できるかどうかは経営者の手腕にかかっています。
とても印象深い言葉なのですが「目指すべき組織の姿は、人体である」と述べています。つまり、あらゆる組織は共依存関係であり、目的(人体の場合は生きる、ということでしょうか)のために、あらゆる組織や器官が総動員する。害は人体の外にあるものなので、内部で仲間割れしていてはいけないものです。
しかし、こと会社という組織になれば、平気で神経が途絶えてしまっている。そういった状況を打破するためには、アナロジーで人体をイメージすると、わかりやすいのかもしれません。
会社としての目的という意味で言えば、マーケティングドリブンで、プレファレンスをどれだけ獲得できるか。その一点に集中することで、パイを獲得できたり、利益が残りやすかったりすると思われます。
続いて、社内で提案を通すための方法論も述べられています。
まずはルールを知るという意味で、組織文脈を知ること。そして、ターゲットを明確にすること。あとは、HOWやWHATといった手法論となります。
組織文脈を理解するためには、以下の方法があると書かれています。
組織文脈を理解するための3つの質問
P196
① 自分の属する組織と、上位組織、下位組織、それぞれの目的と戦略は何か?
② それぞれの重要事項における意思決定者は誰なのか?
③ 上司と、その上司、それぞれの評価が何によって決まるのか?
また、成功者の話の中で、「データは大事だが、仮説を先に立て、それらを検証するためにデータを活用すること。逆はない」であったり、「どうなりたいか、どうしたいかが大事」であったりと、未来をイメージすることが大事であるという風に読み取りました。未来像をおぼろげにでも描けているかどうかがカギのような気がしました。
実際の仕事においても、データ分析やリサーチ先行になっており、これは何の目的でやっているのか?どんな大義があるのか?という視点が抜け落ちがちなように思います。
社内提案においても、マーケティングにおいても、こうしたい、こうなりたい、こうなったらハッピーだなというシーンを描けているかどうか自問自答したいと思います。消費者のプレファレンスを獲得できるかどうか?についても、獲得できている状態って、どういうものなのか?というイメージがあってこそ、実現できるし、部下や同僚へも想いが伝播する秘訣なんじゃないでしょうか。

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