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発売年月日:2014/02/28
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社会人になってから、たくさんのビジネス書を読んできました。
読んだ本の数は、なんと1500冊以上!
あなたが抱える悩みや課題を、おなじように経験した先人たちがたくさんいます。
そして、あなたが抱えるような悩みや課題は、すでに解決されていることがほとんど…。
ビジネス書には「仕事の攻略法」がたくさん載っていると言えるでしょう。
S-BOOKSでは、私がいままで読んできた本の中から、厳選して紹介しています。
目次をすべて公開しているので、それを読むだけでも参考になると思いますよ。
ぜひインプットしてみてください。
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本の中身を詳しく知りたくなった方は、ぜひ書店でお買い求めください!
本書の目次
プロローグ 私は奇跡という言葉が好きではありません
- 完成間近のホグワーツ城の前で
- アイデアは天才のひらめきではなく、ある発想法から生まれる
第1章 窮地に立たされたユニバーサル・スタジオ・ジャパン
- 日本人はどうしてリスクを冒さないのか?
- 私が戦う「最大の敵」
- こだわるポイントが間違っている
- 3段階ロケット構想
- 9回裏二死ランナーなし!
第2章 金がない、さあどうする? アイデアを捻り出せ!
- 「映画だけ」のテーマパークは不必要に狭い!
- 「差別化」という名の誤ったこだわり
- USJは世界最高のブランドを集めた「セレクトショップ」
- お金がなくても感動は作れる!
- 手を貸してくれ! ワンピース
- 10周年のスタートで大転倒。震災自粛ムードを吹き飛ばせ!
- 人こそ最強のアトラクション! ホラーナイトでゾンビが踊る
- 需要予測を現実が超える瞬間
第3章 万策尽きたか! いやまだ情熱という武器がある
- モンハンを呼ぶにはモンハンを知り尽くすこと!
- 動きながら考える方が良いこともある
- 情熱が予測もできない局面突破を呼び込むことがある
- 世界一の光のツリー
第4章 ターゲットを疑え! 取りこぼしていた大きな客層
- 「大人だけ」のテーマパークも不必要に狭い!
- JAWS事件でわかったUSJの弱点
- 助けてくれ! エルモ、キティ、スヌーピー
- 「ユニバーサル・ワンダーランド」でファミリー層を取り戻す
第5章 アイデアは必ずどこかに埋まっている
- 一難去ってまた一難、2013年を生き抜くには?
- 誇りを持って世界中からアイデアを探す!
- アイデアを探しに行くことの本当の効用
- スパイダーマンをリノベーションせよ!
- 答えは必ず現場にある
- 技術陣の大反対
- ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド~バックドロップ~の誕生
第6章 アイデアの神様を呼ぶ方法
- ピンチをチャンスに変える「イノベーション・フレームワーク」
- フレームワークでポイントを絞る
- 戦略的フレームワーク
- 数学的フレームワーク
- 「リアプライ」でアイデア探し
- 日ごろから捨て多くを蓄える
- コミットメント~どれだけ必死に考え続けられるか
- ビギナーズ・ラックの正体
- アイデアは実現させないと意味がない!
- 生存確率限りなくゼロ!「バイオハザード・ザ・リアル」の苦闘
第7章 新たな挑戦を恐れるな! ハリー・ポッターとUSJの未来
- なぜハリー・ポッターで450億円ものリスクを取るのか?
- 世界最強のブランドせ勝負できるのは今しかない!
- エクセキュ―ション談k体での失敗リスクが小さい!
- 関西依存の集客体質から脱却しないと手遅れになる!
- 戦略と情熱の狭間の決断!
- 世界最高のテーマパーク・エンターテイメントの結晶
- ユニバーサルの技術の粋を注ぎ込んだ造形と演出のクオリティー
- 世界最高のライド「Harry Potter and the Forbidden Journey」
- トイレまでがアトラクション
- 長時間列に並ばなくてもエリア入場ができる整理券システム
エピローグ ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはなぜ攻め続けるのか?
- 中小企業が生き残るには勝ち続けるしかない!
- 戦略的に経営資源を選択集中し、とことんアイデアで勝つ!
- USJから日本を元気にしたい!
本書のポイント
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これが分かればバッチリ…!
ポイントは「フレームで四隅を押さえた後にアイデア」ということ
強いアイデアを生み出す確率を高める「イノベーション・フレームワーク」
・フレームワーク
・リアプライ
・ストック
・コミットメント
これまでの章でアイデアの神様が降りてくるまでの苦労話をいくつか書いてきましたが、最初に私が考えるその神様の正体を明確にしたいと思います。
p.151
神様の正体は確率です。
特定の宗教観をお持ちの方には申し訳ないのですが、私にとって神様を信じるとしたらそれは「確率」なのです。良いアイデアを思いつくのも思いつかないのも確率。良いアイデアを生み出す方法とは、良いアイデアを思いつく確率を上げる方法です。
その確率を高めるために、フレームワーク、リアプライ、ストック、コミットメントの4つを強化するのです。
時間と資産が無限にあれば、手あたり次第やってみるという選択もできますが、なにゆえ時間も資産も有限。仮説をたてて、確率の高いものに絞っていく必要があります。そのため、アイデアの良し悪し自体も、ある程度絞ることができるものです。
フレームワークを使う上では、汎用的な仕切りを設けて、思考を洗練させることができます。戦略的に考える上では、まず目的を明確化し、戦略=必要条件を決める。必要条件に該当する範囲で、戦術=アイデアを考えるという流れがベターと言われています。
戦略を決めるということは、目的を達成するために持っている経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報・ブランドなど)をどのように使うのか。あるいは使えるのかを整理することです。上限と下限を設定するイメージを持っても良いかもしれません。必要条件においては、必須の要件とあれば尚良しの要件を考えても良いでしょう。
数学的なフレームワークを使う場合は、分母が100とした時に、割合で整理していく方法だと言います。
フレームワークを使って、何を考えないといけないかが明確になった段階で、すぐに自分自身で新しいアイデアを生み出そうとすることは、私はよくないと思っています。何でもゼロから始めたがるのは日本人の悪いクセだと思います。自分自身でアイデアを捻り出すのは最後の手段でよいのです。
p.171
フレームワークで考えるべきアイデアの必要条件が明確になったら、最初に世の中に目を向けましょう。この世界中のどこかに、過去から現在に至るどこかに、似たような問題に直面した人がいるのではないか? と疑ってかかりましょう。世界中からアイデアを探すのです。
あらためて著者は、高確率でヒットを打っている訳ですが、その理由が垣間見えた気がします。それは、技術的に確率の高い方法を選択すること。そして、一番のポイントは精神的な強さだと感じました。
何が何でもヒットを打つぞ!という気概のもと、考え抜いていること。そして、打席に最大限立っていることがポイントだと感じました。本作中に、ビギナーズラックを論理的に分析している部分がありますが、ベテランは慣れと経験から、打席に立つ回数が減っている。というような表現もされていました。ベテランであればあるほど、確率の高い選択を取ることができることを活かし、打席に立つことが大事なんだなあと感じた部分です。
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